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聞いて欲しい・・

朝、名酒「菊水」のことを書きましたが、是非聞いて欲しい話があります。

それは私がもう何年も前に、病院で出会った一人のおじいさんのこと・・・・
脳梗塞で右半身マヒ、寝たきりのほとんど話せないおじいさんでしたが
ある時、お酒の話から意気投合し、
寝たきりおじいさんは
どんどん起きられるようになり、私たちはまるで長年の飲み友達のようになっていました。
お酒も飲んでいないのに、日々楽しく酒談議を楽しんだのでした
そこで彼はまるで恋人のように「菊水」のことを語ったのです。
「うまいよ~・・・」「美味い酒だよ・・」「他の酒は飲まん・・」「余計なものを口にするとまずくなる酒だ」
旅行にも持参し、旅館の酒は飲まないそうで・・・
無類の菊水愛飲者でした。
確かに、おなかにぐっと来る、でもきらりと光る軽やかなキラメキ、
じんわりと体に染み入り、手足の先まであっという間にその味を広げる力強さ
確かに余計なものは、その味を濁してしまうだけに
一切口に入れたくなくなる・・そんな酒です。
「いやぁ、美味しいけど私にはちょっとねぇ・・」「そうだろな!」
「でもそれを聞いたら杜氏さんが喜ぶよ・・・」と言うと「何さ、美味いから飲むんだ」と・・・

とうとう、おじいさんは「外泊したい」と・・・言い出しました。
一人事情のわかる私は小さい声で「家に帰って飲むんでしょ?」
「・・・ふふふ」

一人暮らしのおじいさんが元の暮らしに戻る事は難しく、だからこそ外泊の必要性も認められず
話は難航しましたが、おじいさんは頑強に主張し目出度く外泊し、
・・・機嫌よく帰院したのでした。

おじいさんの話では、若い頃酔っ払って帰って玄関で酔いつぶれても
朝、目を覚ますとそのままに布団をかけていてくれる優しい女房がいたそうで・・・
「奥さんは怒らなかった?」「怒らん」「できた人だね~・・」「うん」
どうして怒らなかったんだろね?(自分なら、絶対怒るからね・・)と聞くと
「男なんて、どうしようもないもんだと思ってたからだろ・・」と目を細めました。
もう亡くなったというその心優しい奥さんを思うと
おじいさんが一緒に暮らしたその家に帰りたいという気持ちはよくわかります・・・。
結局、おじいさんは施設へと退院し、
私たちは「そのうち一緒に飲もう!」と約束して別れました。

だから菊水は私にとって忘れられないお酒なんです。
もしあの世に行ったら、あの懐かしい顔を是非探し当てて一緒に飲もうと決めています。

骨折と関係ないのに、ご清聴いやご清読ありがとうございました!
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プロフィール

クコナツ

Author:クコナツ
新潟市在住 主婦
夫との2人暮らし
10年前、近郊にぼろいセカンドハウスを買い、週末は夫と共にその整備をしています。
趣味=テニス・家事・園芸
2009/12/10上腕部を骨折した事をきっかけにブログを始めました。
骨折は治りましたが、あたふた暮らしています。

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